氏名

林 愛子

記入日

2010年6月26日(土)

 

5月が過ぎ6月になって、カンボジアは雨季に入って緑がきれいです。

 

東ティモール訪問

4月末、突然Mさんから東ティモール行きに誘われ、事務局長・神父様やトンさんに許可をもらい、東ティモール行きを決めたもののチケットがなかなか取れず…このまま行けないかも、と思っていたら、なんとかチケットも取れて、5月8日にはカンボジアを出発していました。

9日のお昼には首都ディリに着き、同期のS子との1年半近くぶりの再会!私に劣らず真っ黒になった彼女は、研修時代と全く変わらない!日本から派遣され東ティモールとカンボジア、遠く離れ長い間会っていなくても以前と同じように心通う彼女がいることはとっても嬉しいことです!そして、タオムの式典に来てくれたK子さんとは1ヶ月ぶりの再会です。思えば、K子さんがカンボジアに来てくれ、東ティモール訪問するならプロジェクトが終わりを迎える前の今の時期しかない!と、急な訪問も快く受け入れてくれ、今回の東ティモール訪問が現実になったのです!!!

この日はディリ市内観光!ということで、世界で2番目に大きいと言うキリスト像を見に長い階段を上って岬の端まで行きました。曇ってはいたものの岬からの海岸沿いを見るとサンゴ礁が見えてきれい!その後、東ティモールの伝統的織物のタイス市場、独立のきっかけとなった大虐殺があったサンタクルス墓地、カテドラルを見学、初日の締め括りは砂浜でおいしい焼き魚とビールをいただきました。

10日早朝、2人が働いているロスパロスのAFMET(東ティモール医療友の会)へ向けディリ事務所を出発。道中、車窓から見える東ティモールの自然は本当に素晴らしく青い海は太陽の光を浴びてキラキラ輝いて、山は緑豊かで、空気も一味違うような気が…。お昼、ロスパロスに着くとスタッフさんや日本語の分かるかわいい犬たちが迎えてくれました。夕方にはロスパロス見学ということで、市場、市立病院、サレジオ修道会に行きました。夜はK子さんの手料理の煮物、サラダと少々?のお酒をいただきました。そして、みんなで晩のお祈り・分かち合いをして、ぐっすりと寝ました。

11日はトイレの衛生環境に関する新しい法律を作る準備の会議に参加させてもらいました。K子さんがカンボジアに来てくれたときに東ティモールでCommunity Led Total SanitationCLTS)という“教えない、与えない、押し付けない”を大原則とした方法で、援助なしに村の人たちが自主的にトイレを作っているという話をしてくれました。村に数件しかなかったトイレが村の半数の人が作ってちゃんと使用している!!!と。この会議では村長さん、学校の先生やボランティアさんなどの参加者みんながしっかりとした意見を発表し、トイレの大切さの理解度、病気や水との関係などについて活発な意見交換がされ、みんながひとりひとりの意見に耳を傾けていました。会議のはじめに言われた“みんなで考えていきましょう”という言葉、本当に基本的なことだけど、真剣に話している東ティモールの人たちの姿に新しい国をこれから自分たちで自分たちのためによくしていこうという気持ちが強く伝わってきました。

12日は無人島のジャコ島に泳ぎに行きました!私たちしかいないプライベートビーチ!きれいな白い砂浜に透き通る海、サンゴ礁に群がる魚たち!!!とっても贅沢〜な気持ちでMさんと私は泳ぎまくりました。昼食のインスタントラーメンを食べた後、波打ち際をS子と貝殻拾いながら、語り合いながら歩きました。その後、メハラの聖母訪問会に行き、帰りに漁師さんから買った獲れたての魚をさっそくいただきました。シスターたちの準備してくれたおいしいごはんと楽しい話で泳ぎ疲れた体も心も満たされました。

13日は薬草作り指導の見学。お家を訪問するとボランティアさんが集まっていて、すでに準備がしてありました。AFMETのスタッフさんが説明することにメモを取ったり、みんな熱心です。お昼からMさんと私のカンボジア報告会。活動に加えて、カンボジアの歴史を説明、戦争、UNTAC駐留やたくさんのNGOの支援など東ティモールと重なるところもあるのかスタッフからはするどい質問がたくさん!訳してくれたK子さんS子の語学力にも尊敬!!!夕方、K子さんの案内で近くを散策。頭に水や荷物を載せて運んでいる人たちが笑顔ですれ違い、馬がそこらへんでムシャムシャと草を食べていてなんてのどかなんだろ〜と思いながら、K子さん、Mさんといろんな話しながら歩いて、とてもゆったりした時間を過ごしました。

14日はSisca母子健康保健プログラムの見学。村の保健ボランティアさんの活躍がすごい!場所や物のセッティングから母子手帳の記録や測定などなど、それを指導してきたAFMETのスタッフさんたちの努力が今のこの結果になっているんだな〜と、楽しそうに話しているたくさんのお母さんと赤ちゃんであふれる広場を見ながら思いました。それからコムビーチ沿いなどプチ観光をして、インカムジェネレーショングループで石鹸作りをしているピティレティ村で石鹸を購入しAFMETへ。AFMETに帰ると、石鹸買う大量注文が入ったということで、みんなで石鹸の仕分けやラッピングのし直し…。夕方、S子について保健省・教育省へ。そこで役人に対してばんばん話しているS子を見て思わずかっこいい!と、役所に行くことがあってもトンさんについて行くだけの私とは大違い。帰って来て、最後の晩餐後、停電でろうそくの灯の下、夜遅くまで話す女4人…。

15日早朝、ディリに向け出発。山を越えれば、すぐディリという所で車がストップ!?K子さんと別れ、S子とMさんと3人でローカルバスに乗り換えディリへ。最後は思わぬハプニングでしたが、無事に飛行機にも乗れて、S子とは秋に日本で会えたらいいね〜と話してお別れしました。

東ティモールに来ていちばんよかったことは…プロジェクトの見学はもちろんですが、K子さんともS子ともゆっくり話ができたことです。こんなに笑ったのはいつぶりだろう?というくらいK子さんの話に笑い、仕事や派遣者としての悩みなどなどたくさん話し合いました。また、毎晩4人そろってチャペルに集まり、晩のお祈り・分かち合いをしたことは、東ティモールでのその日1日1日をより深く噛み締め、神様からの豊かな恵みに感謝し、その日の終わりを迎えることができました。今回、いろんなプロジェクトを見学させてもらい、たくさんの人たちに出会い、豊かな自然に触れ、本当に東ティモールが好きになりました。東ティモールで感じたすごいな!とか、できたらいいな!をカンボジアでも少しずつ実行できたらいいな、と考えています。

 

シンガポール訪問

これまた4月末、突然、ヘリ神父様からシンガポール行きを言われ「はい」と言ったものの、黙想会があり、みんなとスケジュールが合わないことを伝えると、私だけ先にシンガポールに行き先に帰るチケットを神父様が取ってくれ、5月23日から27日までシンガポールに行くことに。目的は

1.司祭叙階式参加(Fr.Justin:フランシスコ会、シンガポールのグループとタオムの式典に参加してくださったことがきっかけで、叙階式の招待をいただくことに…)

2.10年近くシェムリアップ教会の主任司祭を務めてきたFr.Heriが8月にサバティカルでいなくなるため、新しく来るFr.Panusとスタッフを支援グループに紹介

3.シンガポールの支援グループを訪問、現在のシェムリアップ教会の活動状況説明 などです。

 

毎年シェムリアップ教会には海外から特にシンガポールからたくさんのグループが支援に来てくれます!いくつか簡単に紹介すると…

Betty & Fr.Peter(レデンプトール会)

5年前から毎年クリスマスに服やぬいぐるみなどたくさんのクリスマスギフトを持って水上村、タオムやクナト・マイなどのセンターを訪問。カトリックの家族を中心として、その知り合いが参加するため、去年は中学生から97歳までの年齢の幅がとても広いグループ。

NETTERSNEW EVANGELIZE TEAM

社会人の若いグループで、過去4回の訪問があり、水上村やピアス・ネンなど貧しい家庭の訪問をし、お米・砂糖などの支援をしてくれる。また、個人で来て教会のボランティアをしてくれたりします。

Project Happp Feet http://www.projecthappyfeet.org/chefsforacause.html

シンガポールで食事の提供やお菓子を販売して、売り上げをカンボジアやベトナムなどに寄付しているグループ。ネットでの支援者が1500人いる!カンボジアには過去2回の訪問があり、特にサンダル、あとは文具・服など子供や青年たちを支援してくれる。

Fr.Law(教区司祭)& Suzy

アシジの聖フランシスコ教会のグループ。5年前から毎年、来ていて、貧しい人にお米・砂糖などの支援をしてくれる。

などなど、また個人的にもたくさんの方が来てくれています。

シンガポールではたくさんの教会を訪問させてもらい、たくさんの人たちに歓迎していただきました。カンボジアを通して知り合ったこのつながりをこれからも大切にしていきたいです。

 

黙想会

5月の締め括りは4泊5日の黙想会。黙想指導にまさやさんの紹介で日本からイエズス・マリアの聖心会の千原通明神父様が来てくださいました。テーマは『弱さは祝福』。いつも自分の弱さにダメだ〜ダメだ〜と思いながら、過ごしている私。でも、神父様のお話を聞いて、それでもいいのだと、弱さを知っているからこそ分かること、気づかされることがたくさんありました。講和での神父様のお話も、それに加えて見せてくださったきれいな写真たちがとても印象的で素敵でした。

また、神父様からは「ゆっくり休んでください」「寝ていいんです」とのお言葉。講和の中で、WHOで健康とは身体的・精神的・社会的・霊的に良好な状態を言うと、カンボジアに来てからも身体的にはとても良好、精神的・社会的には悩むことはあるけどまあ良好。あと霊的、つまり神様と私の関係は良好か?と考えたときに、あまり深〜く考えたことがなかったので、この黙想会ではちゃんと祈らないと!と焦ることなく、体も心もゆっくり休めたことで、神様と私の関係も改めて見つめなおすことができました。

黙想明けのさいごの昼食はアンコールビールで乾杯!そしてイエズス会サービスの施設にいるSr.Deniseともお話しができました。彼女はオーストラリア出身、30年近くカンボジアで働いて難民支援やハンディキャップの人々の支援、またこの次の日にはチリに地雷や爆弾の撲滅のための集まりに行くとかでとてもアクティブなシスターで、知ってはいたけどこうやってゆっくり話すことができたのは初めて!

みんなで良い黙想会、さいごは楽しい時間を過ごすことができました。


 

inserted by FC2 system